「さよなら」から「ありがとう」へ。人と人を繋ぐお別れの会

青山葬儀所で2017 年から始まった「利用促進日」。第2 回目となる5 月24 日は、株式会社日比谷花壇によるセミナー「青山葬儀所を活用した社葬・お別れ会のノウハウ」が開催された。

日本庭園風の祭壇

前半は最初に青山葬儀所の所長石井弘之氏が施設の利用状況や利点等をスライドで説明、その後、綜合ユニコム株式会社 吉岡真一部長が講演。続いて、株式会社日比谷花壇ライフサポート事業部の金澤和央氏が「青山葬儀所 提案ノウハウセミナー」と題し、これまで同社が青山葬儀所で施行したお別れの会の事例をもとに、そのコンセプトや青山葬儀所の活用方法などのノウハウを一挙に公開した。その後、施設内の自由見学となった。

試食会会場。スティックサラダや蟹とトマトのマリネ、フルーツ盛り合わせ
など。故人に合わせたオリジナルの食事も

自由なスタイルで故人らしさを演出

近年、著名人だけでなく、親族だけの小規模なお別れの会などを行う家庭が増えている現状について、金澤氏は「宗教によるかたよりがなく、あくまでも故人らしさを大切にできる」「故人の写真や趣味の作品を飾るなど工夫をこらしてオリジナルの表現ができる」といった理由があるという。

青紫のカーネーションが美しい祭壇

永六輔さんをはじめ、同社が青山葬儀所で施行を担当した数々のお別れの会の模様を例に、生花祭壇や料理、故人への手紙を投函するポストの設置など、故人らしさを最大限に引き出す手法を紹介した。その上で、「お別れの会はただ故人を送るだけでなく、故人の大切な人たち同士が出会い、新たな繋がりが生まれる会となる。葬儀にはないどこか温かい空気が流れるのがお別れ会の魅力でもある」と語った。

ウェルカムフード「メルシーブッフェ」。ポップコーンなどのお菓子が置かれ、開式前や懇談の時間にゆったりと過ごせる空間を造り出している

また、青山葬儀所については、ホテルなどと比べ土日祝日の予約の取りやすいといった点や、社葬をはじめとする大型の葬儀を二部形式で行うことができるという点。さらに広大な敷地には緑も多く、四季折々の魅力を楽しめるといった数々の良さがあるという。式場正面の祭壇スペースには和の祭壇、式場には日本庭園をモチーフにした祭壇が飾られ、集まった人々の注目を集めていた。

様々に工夫の凝らされた祭壇で単価アップと顧客満足向上の両方を狙う

敷石の先に故人の立ち姿を写したパネルを飾り、その左右にはアジサイと、さらに遺影を2枚飾った祭壇は、落ち着いた雰囲気の中で、故人を慕い集う人々が思い出を語らう場を提案している。また、棺周りを農園風に飾った「WIND GARDEN(ウィンド・ガーデン)」の提案や、モノクロの遺影を花で囲んだ祭壇もあった。

「WIND GARDEN(ウィンド・ガーデン)」花とグリーンに囲まれたガーデン演出。趣味の園芸を楽しんだ故人を思わせる空間となっている。棺の下には造花の花じゅうたんが敷かれ、周りにはたくさんの生花や思い出の品で包まれている

このほか、今回のセミナーで初めてお披露目したのが、祭壇に飾った生花を押し花にしてデザインする写真額「エターナルメモリアルフレーム『花いのり』」だ。結婚式などでブーケを押し花にする技術をもとに開発したもので、仏壇に飾ったり、リビングにも溶け込みやすいデザインが注目を集めていた。 (加納沙樹)

注目を集めた新商品エターナルメモリアルフレーム「花いのり」。生活空間に溶け込みやすいデザインとなっている